プラント設備において、運転制御室から生産ラインをコントロールするために、電動モーターやエアシリンダーなどの駆動部をバルブに組み合わせて遠隔操作できるようにしたものです。駆動部は使用環境(防爆地区など)や使用目的によって選定します。バルブ開度の状態確認や開閉速度を調整するために、補機類としてリミットスイッチやスピードコントローラーなどを付けることがあります。また、停電や供給エアー停止など、緊急時の遮断用にはスプリングを組み込んだ単作動型を使用します。
●駆動部の分解整備
●弁本体の分解整備(バルブシート、パッキン等の交換
●機器類の取付、作動調整(ポジショナー・リミットスイッチなど)
●自動弁の引き取り整備
●現地での整備
全業界
- 1.作動頻度が低いバルブにおける、固着による作動不良
- 年に数回程度しか作動しないような作動頻度が低い弁の場合、流体などが付着し固着することがあります。高粘度流体や粉体ラインにおいて発生する可能性が高くなります。
固着が発生しやすいラインにおいては、定期点検の頻度を増やし、作動確認を行ってください。使用状況にもよりますが、1年に1度は分解清掃まで実施してください。
- 2.流体の外部漏れ、内通漏れ
- グランドパッキンやボディー合わせ面、接続フランジ部から外部漏れが発生したり、バルブ内部のシート損傷や摩耗により、バルブ内部で内部連通漏れが発生し、封止できなくなる場合があります。
まずはボルトの増し締めを行います。それでも漏れが止まらない場合は、パッキンの交換が必要です。内通漏れは外部から発見できないため、定期的なメンテナンスを実施し、シートの状況確認や新品への交換を実施してください。
- 3.アクチュエータの作動不良
- 電動式では電源不良、モーター不良、接触不良などが原因となり、作動不良が発生します。エアー駆動式では供給エアー圧の低下、錆の発生などが原因となります。バルブ本体の駆動トルクが増大して作動不良が発生する場合もあります。
電源やエアー圧の確認、補機類に異常がないか確認してください。定期点検で駆動部だけでなくバルブ本体の整備も実行することが一番の予防策です。
- 4.塩害や環境影響、作動エアーによる錆発生
- 単作動駆動部の場合、作動するごとに外気を吸排気するため、水分や腐食性ガスを取り込むと内部錆の原因となります。また、作動エアー中の水分が多いと、気温変化による結露などで内部に錆が発生する場合もあります。
駆動部・弁本体など外面の腐食防止には防錆塗装を施します。使用条件により塗料の種類を選定します。補機類や電動部には雨水がかからないようカバーを取り付けてください。作動エアー中の水分を除去するため、ドライヤーを設置してください。
- 5.長期の使用による寿命、消耗部品の劣化
- 長期間の使用により母材の歪み、変形による寿命、シート材・ガスケット・グランドパッキンなどの消耗品の劣化等が発生、放置しておくと漏れや作動不良につながります。
設置後、10~20年経過した製品は部品の詳細など不明なことが多く、整備対応できない場合もあるので新規更新を検討してください。その方が安価に済む場合も多く、特に整備期間が限定させている場合は部品調達できないというリスクも大きくなります。
- 自動ボール弁一式 引取整備
工事人員:2名 稼働時間:2日~ 交通費:別途 材料代:別途
- 自動ボール弁一式引取整備
1.現地取り外し、整備工場搬入
2.駆動部などの取り外し
3.分解点検、清掃
4.消耗部品の交換
5.組み立て、漏れ検査
6.搬入、取り付け
参考価格 ¥100,000~
【自動弁整備のポイント】
部品によっては納期がかかったり、メタルシートなど摺合せが必要なモノもあるため、納期の確認が重要です。
- 駆動部の分解整備
工事人員:2名 稼働時間:1日~ 交通費:別途 材料代:別途
- 弁本体の整備
1.本体及び補機類の取り外し
2.分解点検、清掃
3.消耗品の交換、グリスアップ
4.再組立 、補機類の調整
5.取り付け
参考価格 ¥50,000~
【駆動部整備のポイント】
内部シリンダーに錆びやシール材の破損等が無いか点検します。錆発生時は原因を追究し対策してください。
- 弁本体の分解整備
工事人員:2名 稼働時間:1日~ 交通費:別途 材料代:別途
- 弁本体の西部
1.バルブ取り外し
2.分解点検、清掃
3.消耗部品の交換
4.再組立、駆動部等の取付
5.必要に応じて塗装
参考価格 ¥50,000~
【弁本体整備のポイント】
内通漏れが発生していないか、シート部材を入念に点検します。シートやパッキンは、必ず新品へ交換してください。
- 付属品取付、調整
工事人員:1名 稼働時間:半日~ 交通費:別途 材料代:別途
- 付属品取付、調整
1.仕様書の確認と機器選定
2.取付位置、エアー配管の配置と接続方法の確認
3.各機器類の取付
4.作動確認と調整(電気信号確認)
参考価格 ¥30,000~
【付属品取付のポイント】
リミットスイッチやポジショナーなどは取付後調整が必要です。また、作動方向、信号取り出し内容などを良く確認してください。