空調設備工事のよくあるトラブル&効果的な対処法
1.フィルターや熱交換器の詰りや汚れによる電力消費増大、空気質悪化
フィルターが詰まったり、プレートフィンや熱交換器にスケールが付着すことで、圧力損失、伝熱抵抗が増大し、省エネ性能が低下しますが、気付かずに放置されている場合が多くみられます。またカビや細菌が発生し、アレルギーの原因となる場合があります。
フィルターは定期的な清掃が必要です。プレートフィンや熱交換器は定期点検し、汚れやカビの発生などが発見された場合は専門業者に洗浄を依頼してください。
2.ノーメンテナンス・老朽化による設備故障
クーリングタワーやチラー、ボイラーなどは定期点検が必要です。放置していると、性能の低下だけでなく、故障に至り、冷蔵冷凍設備などの関連設備に大きな影響を及ぼす場合があります。
目視による日常点検に加え、メーカー指定の定期点検を実施してください。
3.回転方向の指定がある機器で3相電源の接続違いによる故障
移設や改造工事の際、電源電圧の間違いや三相電源配線の誤接続により、電動機焼損やインバータ破損といった機器の故障が発生する場合があります。
移設や改造工事時に配線を取り外す際は、取扱説明書を必ず確認し、配線位置がわかるようマーキングしましょう。機器への配線作業は、電気工事の資格保有者が実施するようにしてください。
4.高温や低温になっている配管や装置への接触によるケガ
冷媒配管や温水配管など、一見しただけではどのような温度になっているかわからない配管があります。
不用意に接触することで、火傷や凍傷といったケガをする場合があります。
設置工事時に保温や保護カバーを設置しましょう。ボイラーやチラー周りの配管付近で作業する場合は、特に気をつけて作業しましょう。