スクラバーのよくあるトラブル&効果的な対処法
1.ガスや臭気の不完全除去
洗浄液の劣化、散水量の減少、充填物やミストキャッチャーの目詰まり、送風機の能力低下などが主な原因です。
発生源側の原因として、設計濃度以上のガスが発生している場合や、想定外のガスが混入している場合も多くみられます。
洗浄液の交換、薬液の濃度確認、散水スプレーの噴霧量、充填物の点検を実施してください。充填物やミストキャッチャーの目詰まりの場合は、洗浄もしくは新品への交換を行い、圧力損失が所定の値以下になるようにしてください。必要に応じて、発生源側のガス分析も実施してください。想定外のガスが混入している場合は、メーカーに相談してください。
2.処理装置からの液漏れ
フランジ接続部からの液漏れの場合は、シール材やパッキン材の経年劣化や締結ボルトのゆるみが原因と考えられます。
FRP部分からの液漏れの場合は、経年劣化や外部衝撃などによる、亀裂、穴あきなどの破損が原因と考えられます。
シール材やパッキン材の劣化確認をしてください。締結ボルトのゆるみについては、増し締めで対応してください。FRP部分からの液漏れの場合は、補修が必要です。長期間している場合は、薬液やガスが浸透しており、FRP自体の劣化も考えられますので、専門家の確認が必要です。
3.振動、異音の発生
送風機や循環ポンプなどの回転機器が発生源となっている場合が多くみられます。インペラのアンバランス発生やVベルトの緩み、軸受の損傷などが原因の場合もあります。
充填物やミストキャッチャーが詰まって流体振動が発生している場合や、ダンパーの調整不良による締切運転やサージングが原因になっていることもあります。
また、本体フランジ部や架台への固定ボルトの緩みも原因の一つです。
送風機や循環ポンプなどの回転機器の点検を実施してください。配管やダクトに異物を吸い込んでいる場合もありますので、配管、ダクトの点検も実施してください。充填物やミストキャッチャーの目詰まりが見つかった場合は、洗浄もしくは交換をしてください。また、各締結ボルトが緩んでないかの確認を実施してください。