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バルブ(自動弁)のよくあるトラブル&効果的な対処法
1.作動頻度が低いバルブにおける、固着による作動不良
年に数回程度しか作動しないような作動頻度が低い弁の場合、流体などが付着し固着することがあります。高粘度流体や粉体ラインにおいて発生する可能性が高くなります。
固着が発生しやすいラインにおいては、定期点検の頻度を増やし、作動確認を行ってください。使用状況にもよりますが、1年に1度は分解清掃まで実施してください。
2.流体の外部漏れ、内通漏れ
グランドパッキンやボディー合わせ面、接続フランジ部から外部漏れが発生したり、バルブ内部のシート損傷や摩耗により、バルブ内部で内部連通漏れが発生し、封止できなくなる場合があります。
まずはボルトの増し締めを行います。それでも漏れが止まらない場合は、パッキンの交換が必要です。内通漏れは外部から発見できないため、定期的なメンテナンスを実施し、シートの状況確認や新品への交換を実施してください。
3.アクチュエータの作動不良
電動式では電源不良、モーター不良、接触不良などが原因となり、作動不良が発生します。エアー駆動式では供給エアー圧の低下、錆の発生などが原因となります。バルブ本体の駆動トルクが増大して作動不良が発生する場合もあります。
電源やエアー圧の確認、補機類に異常がないか確認してください。定期点検で駆動部だけでなくバルブ本体の整備も実行することが一番の予防策です。
4.塩害や環境影響、作動エアーによる錆発生
単作動駆動部の場合、作動するごとに外気を吸排気するため、水分や腐食性ガスを取り込むと内部錆の原因となります。また、作動エアー中の水分が多いと、気温変化による結露などで内部に錆が発生する場合もあります。
駆動部・弁本体など外面の腐食防止には防錆塗装を施します。使用条件により塗料の種類を選定します。補機類や電動部には雨水がかからないようカバーを取り付けてください。作動エアー中の水分を除去するため、ドライヤーを設置してください。
5.長期の使用による寿命、消耗部品の劣化
長期間の使用により母材の歪み、変形による寿命、シート材・ガスケット・グランドパッキンなどの消耗品の劣化等が発生、放置しておくと漏れや作動不良につながります。
設置後、10~20年経過した製品は部品の詳細など不明なことが多く、整備対応できない場合もあるので新規更新を検討してください。その方が安価に済む場合も多く、特に整備期間が限定させている場合は部品調達できないというリスクも大きくなります。